著者/上脇博之(かみわきひろし)
定価/900円(税込)
判型/A5判
頁数/88ページ
発行/2013年3月10日
ISBN/9784889008838
【内容紹介】
2012年総選挙の結果、自民・公明両党は、衆議院で「3分の2」を超える325議席を与えられ、第2次安倍内閣で政権に復帰した。しかし、比例代表選で自民党は、先回(09年)の得票から219万票も減らしている。それなのに、なぜ圧勝したのか。「虚構の上げ底政権」を作り出すと警告してきた著者が、改めて小選挙区制の問題を明らかにし、民意を反映する選挙制度を提案する。もはやこの課題に本気で取り組まずに日本の民主主義の前進はない。
【著者紹介】
上脇博之(かみわき・ひろし)
1958年生まれ。神戸学院大学法科大学院教授。専門は憲法学。特に政党に関する憲法問題、国民代表制論、政治資金問題など。株主オンブズマン共同代表、政治資金オンブズマン共同代表、兵庫県憲法会議事務局長。ブログは「上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場」http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/
【目次紹介】
はじめに
第1章 今の選挙制度の仕組みを知る
1 国民主権、選挙権、被選挙権
2 議員定数と選挙制度
3 衆議院の選挙制度
4 参議院の選挙制度
5 衆参の選挙制度についての2012年の法律改正
第2章 小選挙区制の何が問題か
1 小選挙区選挙における膨大な死票と低い投票率
2 民意を歪曲する衆議院小選挙区選挙
3 民意を歪曲する参議院選挙区選挙
4 二院制・政権選択選挙と矛盾する選挙結果
5 政策選挙・政権選択選挙にも不適格
第3章 国会議員の定数削減問題を考える
1 保守政党が議員定数削減を叫ぶ理由
2 国会議員は少なすぎる
3 「保守二大政党制」の崩壊と民意の多党化
第4章 憲法が求めている選挙制度にしよう
1 国会の自由な決定に委ねるべきではない
2 選挙制度についての憲法の要請
3 憲法が要請している選挙制度とは?
4 違憲の選挙制度
5 供託金制度、立候補制限の問題
第5章 国会の選挙制度改革論議を問う
1 民・自・公3党の動き
2 どんな比例代表制がいいのか
3 衆議院のベターな改革案と否定されるべき危険なもの
4 参議院の選挙制度案の検討
おわりに
【ネット書店のご購入先】
【書評・紹介記事】
「小倉タイムス」(2013年3月11日)で紹介いただきました。
「民医連新聞」(2013年3月18日)に紹介いただきました。
「全国商工新聞」(2013年4月15日)で紹介いただきました。
「兵庫民報」(2013年4月14日)で紹介いただきました。
「しんぶん赤旗」(2013年3月31日)に紹介いただきました。
【読者ハガキから】
・選挙制度の奥深くに隠れた、なかなか関心を呼ばない矛盾点を鋭くついた好著であると思う。(岡山市・TYさん・男性)