日本軍「慰安婦」被害者たちと過ごした日本男性の願い!
韓国ソウル郊外の「ナヌムの家」で1800日間の生活を共にした村山一兵。「なぜ、日本男性が被害性たちと一緒に暮らしてきたのか?」――誰もが抱く疑問を「ナヌムの家」を訪れつづけた石川康宏がぶつけた。その答えは、私たち加害国・日本のこれからを鋭く問うものであった。
【特典】被害者証言映像がネットでDL視聴できる!
【著者】
●村山一兵(むらやまいっぺい)
1980年川崎生まれ。3歳より公害喘息。在日朝鮮人の友人との交友から、朝鮮植民地責任を考えるようになる。法政大学から韓国・延世大学へ交換留学。2006年より「ナヌムの家/日本軍『慰安婦』歴史館」にて研究員として勤務し、ハルモニたちと5年間にわたり暮らした。2011年より「トゥレバン」(米軍基地村「人身買売/性買売」外国被害女性への支援シェルター)にて、2012年より「移住民とともに」にて働いている。
●石川康宏(いしかわやすひろ 神戸女学院大学教授)
1957年北海道札幌市生まれ。経済学者。2004年より「慰安婦」問題に取り組み、毎年ゼミ生と韓国の「ナヌムの家」を訪れている。ゼミで編集した著作に『女子大生と学ぶ「慰安婦」問題』(日本機関紙出版センター、2008年)、『「慰安婦」と心はひとつ 女子大生はたたかう』(かもがわ出版、2007年)、『「慰安婦」と出会った女子大生たち』(新日本出版社、2006年)、『ハルモニからの宿題』(冬弓舎、2005年)などがある。
*定価1300円 四六判 144ページ
*ISBN9784889008784
【目次紹介】
はじめに――村山一兵氏への感謝をこめて
第1章「ナヌムの家」にくらして、学んで
【対談】村山一兵×石川康宏
1.「ナヌムの家」での出逢いから
2.学生時代、「慰安婦」問題に強く関心を抱く
3.「ナヌムの家」で働き始めて
4.学びの場としての「ナヌムの家」
5・ハルモニと暮らして
6.若者たちが「ナヌムの家」を訪問する意味
7.ハルモニの心深くを見つめて
8.「人生の次のステップ」に向かうにあたって
第2章 共に考え、話し合い、悩む仲間がいる【座談会】
村山一兵 喜多祐子 原田映里 栗山真衣子 植田瑞季 中田亜佑 中村静香
立石咲子 砂原詩帆 姜尚佑 司会/石川康宏
1.スパルタ・ゼミだと聞いてましたから
2.怖かった再現された「慰安所」の部屋
3.ハルモニたちの怒りの強さにもふれて
4.話が広がらないのが日本社会の実態かなあ
5.「水曜集会」では新たな気持ちの混乱も
6.日本人男性の「性」のあり方を考える
7.仲間と話し、自分で判断していくこと
第3章 暴力をなぜ「慰安」とするのか
――日本男性がハルモニと出逢って 村山 一兵
なぜ「ナヌムの家」で働いたのか
「ナヌムの家」での5年間―ハルモニたちとの日々
「慰安婦」加害と日本男性の「性」
第4章 「慰安婦」問題とは何か
――市民と社会の成熟の課題として 石川 康宏
1.「慰安婦」問題に見るこの国のゆがみ
2.侵略と植民地支配を拡大するなかで
3.明白な軍の関与と責任性
4.日本社会と市民の成熟の課題として
おわりに――ハルモニとの出逢いを継ぐ